11月19日からマスターズツアーアンダーシティが始まります。
が、その直前に上述のナーフが予定されています。(ついでに「再起」は1マナにバフされます)ナーフがあまりに直前過ぎて、本戦ではどんなデッキが出てくるか全くわかりません。
それはそれでびっくり箱を開けてみるようで楽しみではありますが、見えないものを見ようとして望遠鏡をのぞいてしまうのが人の性。
玉手箱は開けてしまうし、鶴の部屋ものぞいてしまう。
来週まで我慢できないので、ナーフ後どんな環境になるか、ちょっと予想してみましょう。
(1)ナーフを逃れたデーモンハンター
「デッドマイン・アップデート」前の環境ではワイヤーローグ、クエストOTKデーモンハンターがトップtierだったのは周知の事実でしょう。新拡張で多少環境に変化はありましたが、クエストOTKデーモンハンターは変わらず強力なデッキであるにもかかわらず、今回のナーフでは触れられていません。
それなら順当にデーモンハンターが最強なんじゃと思ってしまいがちですが、そうはいかないのがメタゲームの面白いところ。クエストOTKデーモンハンターが強かったのは、最強のワイヤーローグに対して「滑空」が強く使えたことが大きな要因です。ナーフによってワイヤーローグが弱体化したことで、ナーフされていないクエストOTKデーモンハンターまで相対的に弱くなってしまいます。逆にそれならと、「滑空」を強く使えないもののアグロに強いフェルデーモンハンターや、デーモンハンターミラーに強い暴れん坊デーモンハンターの台頭もあり得るでしょう。
(2)強化されたフェイスハンター
「デッドマイン・アップデート」後、フェイスハンターの上位報告が増えたように思います。「ワンワンビスケット」によって序盤から強力な盤面を作り、ミニオンでダメージを稼ぎやすくなりました。こちらもナーフを免れているため最強かと思わせて、やはりそう素直にことは進みません。圧倒的有利だったクエストメイジ、苦にしなかったワイヤーローグが弱体化したことはフェイスハンターにとって喜ばしいことではありません。苦手なアグロドルイドも弱体化したことはいいですが、展開力で負けていることは変わらず、不利は覆らないでしょう。
さらには今までワイヤーローグ、クエストメイジに抑え込まれていたデッキたちには、フェイスハンターに強いデッキが多くあります。フェイスハンターはその性質上デッキ相性による有利不利が出やすいデッキです。がフェイスハンターの活躍は防御的なデッキがどこまで復活しないかにかかっています。
(3)盤面で戦うデッキの逆襲
順当に盤面にミニオンを並べて殴り勝とうとするデッキはしばらく辛酸をなめてきました。いくら強い盤面を築こうが7ターン目にはワイヤーにふっ飛ばされるし、ミニオンを並べることがクエストメイジを助ける羽目になるからです。それらのデッキが弱体化されることで、ナーフ後は今まで以上に盤面で戦うことが重要視されるでしょう。
既存のデッキで言えば、
②クエストテンポウォリアー
③クエストローグ
⑤エレメンタルシャーマン
など、ワイヤーローグに蓋をされてきてデッキが今まで以上に活躍できるのではないでしょうか。また盤面で戦うことが増えれば、テンポローグ、急襲ウォリアー、影プリーストなど、最近はあまり活躍できなかったデッキも輝きを取り戻すかもしれません。
これらのデッキは今までメタゲーム上の脇役に追いやられていましたが、次世代の主役として誰が飛び出してくるかに注目です。
(4)盤面を処理するデッキの復活
ゲーム展開が手札からのバーストダメージから盤面の勝負になるなら、盤面処理能力の高いデッキの出番でしょう。クエストメイジ相手に指をくわえたままあぶり焼きにされてきた、そんな今までとはおさらばです。相手のミニオンを倒しさえすれば勝利が近づく、そんな当たり前のことがこんなにうれしく感じる日が来るとは。
既存のデッキで言えば、
②クエストシャーマン
③ビッグウォリアー
などはこれまで以上に有利マッチと戦えることが増えるでしょう。上述したフェイスハンターの懸念点がここになります。ワイヤーローグ、クエストメイジ相手には屁の足しにもならなかった除去や回復が、正当に評価される時代がくるのです。盤面で殴り勝とうとするデッキは、これらを突破するパワーが必要になります。
(5)コントロール出番なし
コントロール最大の癌だったクエストメイジが弱体化したといえ、相手のリソースを受けきろうとするコントロールデッキに未来はありません。「イルギノス」OTKは健在ですし、ウォーロック、シャーマン、ウォリアーのクエストデッキも、コントロールデッキを踏み潰すでしょう。前にもブログで書きましたが、これからのコントロールデッキは(4)のように盤面を処理しながら、時が来れば自分もすぐに勝ちに行けるようなデッキの時代です。
コントロールオタクの皆様、現実と向き合う時が来たのです。
もうヒロパエンドする夢を見るのはやめましょう。
(6)まとめ
ワイヤーローグ、クエストメイジといった盤面外からバーストダメージを出すデッキが弱体化することで、今までよりも盤面をめぐる攻防が増えるでしょう。序中盤から盤面を強くして攻め切る側と、除去でしのぎながら終盤盤面を取り返す側、そんな展開が予想されます。
つまり、盤面に展開&除去ができ、盤面を取り返された場合でも勝ち手段を持っている、そんなデッキがあればいいですね。
そんな都合のいいデッキが?
ありますよね。
そう、皆様ご存知、ワイヤーローグです。
今までさんざんワイヤーローグが減ることを前提として話を進めてきましたが、キーカードの「高効率型T4COロボ」「現地連絡員」が残る以上、ワイヤーローグのパワーは健在です。30点のバーストダメージを出すには呪文ダメージ+3が必要になり、OTKのハードルは上がったものの、「ギルドの商人」によって十分実現可能なラインでしょう。
ナーフによって装甲で耐えきることはかなり楽になりました。OTKのハードルが上がったことでキルターンも1ターンは遅くなります。
しかし、その程度では現在の最強デッキであるワイヤーローグが止まると思いますか?
あいつはそんなやわじゃありません。
ナーフ後環境を十分プレイする時間はなく、何が起こるか誰にも分からないまま開幕を迎えることとなるマスターズツアーアンダーシティ。
ナーフがメタゲームに大きな影響を与えることは間違いありません。
ワイヤーローグは健在なのか?
コントロールデッキは生きているのか?
新デッキは出てくるのか?
私の予想はどこまで的を射ているのか?
選手の皆様は大変でしょうが、見る側としては直前のナーフは楽しみです。
首を長くして幕が上がるのを待ちましょう。
お願い、死なないでワイヤーローグ!
あんたが来週ナーフで倒れたら、このブログの信憑性はどうなっちゃうの?
タコはまだ残ってる。デッキを引ききれば、ワイヤーで勝てるんだから!
次回「ワイヤーローグ 死す」デュエルスタンバイ