これからのヨグ=サロン様の話をしよう

Hearthstoneについての自由帳

マスターズツアー挑戦記Vashj'ir編 初日0-4drop

さあやってきましたVashj'ir(読めない)。

去年は全然勝てなくて約一年ぶりのマスターズツアー参加。

今まで4連続負け越し中なので念願の勝ち越しを狙う。

 

ちなみに以前休日に職場の備品を買いに行かされていたことで代休をとれたんだけど、結局目当ての備品は買えなくて自分のNewパソコンだけ買って帰ったのは内緒だ。

そのパソコンでマスターズツアーに出るのだから、なんとも感慨深い。

 

今回の構成はこちら

40星界配列ドルイド、40呪いウォーロック、イノシシプリースト、40ピンメイジ

 

コントロール殺し構成。

環境の主役はデーモンハンター、ローグと想定して、となるとそこに有利なパラディンやシャーマンを持っていきたくなるのが人の性。そのパラディン、シャーマンを殺しに行く構成。こういうコントロール殺し構成はアグロにボコられるのが世の常だが、ライフ40あったらなんとかなるでしょ、知らんけど。

自分でしっくりくる構成が全然作れなかったので、眠たげなクマさん(https://twitter.com/nemutagenakuma)が持っていこうとしたリストを使わせてもらった。眠たげなクマさんはやはりいまいちだったらしく構成を変えていたが、個人的には気に入ったので私はそのまま持って行った。というかもう変えてる暇がなかった。

さあ、結果で答え合わせと行こうじゃないか。

 

 

一回戦 vs Noflame
ボートローグ、40ハイブリッドシャーマン、ビッグスペルメイジ、(ナーガプリーストBAN)

40ピンメイジ被BAN(被BANという言葉ずっと使ってるんですが非番とかけている高度なセンスに気づかれた方いますか?)

 

×40呪いウォロvsボートローグ

盤面の除去に成功、相手は盤面からのダメージをあきらめてエドウィンパターンに切り替える。二回「影隠れ」を使ってすくすく18/18まで育つ「デファイアスの親玉エドウィン」。でかすぎんだろ。
リーサルに備えてライフを回復しておき、「エドウィン」「スマイト」のバーストダメージはぎりぎり耐えるものの、その後の「偵察」から「ティリオンフォードリング」をひかれて耐えきれずに負け。ティリオン以外だったら勝てたのになあ、無念。

 

〇40呪いウォロvsビッグスペルメイジ

「バリンダ・ストーンハース」も「野蛮な魔術師」も引かれないなんともスローなゲーム展開。マナの余裕を持たせてくれればもうこっちのもの。最後は呪いを五枚埋めて40ダメージ一気に与えて勝ち。

 

×40配列ドルvsビッグスペルメイジ

最速「バリンダ・ストーンハース」から「竜炎のアミュレット」から「レイドボス・オニクシア」「大母オニクシア」、シナジーすなー。

こちらも「野生の繁茂」「野生の心のガフ」とブン回りをしていたおかげで「レイドボス・オニクシア」が間に合い、なんとか持ち直して「星界配列」までつなげることに成功、やったか!?

と思ってたら「大魔術師のルーン」でごまかされてるうちに相手のヒロパが10まで育ってしまい削りきられて負け。

なんで負けたんだ???

 

〇40配列ドルvs40ハイブリッドシャーマン

相手全然ドローを引けず、「オニクシアの鱗」で除去って「奇跡の繁茂」「大地のウロコ」しただけでうっかり勝っちゃった。

40枚デッキできれいに回ると思ってんじゃねーぞ。自分のことは棚に上げていけ。

 

×イノシシプリvs40ハイブリッドシャーマン

相手2ターン目「ボルナーハンマービーク」、「クマノミ」やめてくれー祈ってたら3ターン目はコイン「ワイルドポーの洞窟」でひとまず安心、できると思ったか馬鹿め、と4ターン目トップ「クマノミ」から「ガーロックの荒らし屋」でつながり盤面マーロックの海。「貪り食らうものミュターヌス」に「ノースシャイアのクレリック」がパックンチョ。

なんだかんだあって盤面を落ち着かせたのに、発見から拾われた「ミュターヌス」に「侍女」を食われてゲームエンド。よりによってミュタ引いちゃうかね。

 

負け! 0-1

 

 

二回戦 vs Jarla

(配列ドルBAN)、ビッグスペルメイジ、ナーガプリースト、コントロールシャーマン

40呪いウォロ被BAN

 

×40配列ドルvsコントロールシャーマン

ドルイド抜けにくいのつれー思ったら一戦目でシャーマンと当たる僥倖。これはラッキー。不利よりだけど、ここなら全然可能性ある。

相手2ターン目「ボルナーハンマービーク」3ターン目トップが「クマノミ」から「ガーロックの荒らし屋」でマロマロマロっとつながって盤面マーロックの海。

おいこれさっきも見たぞ。

5ターン目「血の渇き」まであってきっちりリーサル。

 

〇40配列ドルvsナーガプリースト

「ヘビカズラ」のった「光熱のエレメンタル」を「ゴールドシャイアのノール」で除去。次のターンは「公園のヒョウ」「礁のドルイド」で盤面を取り返す。「ヒョウ」を「ナジャクヘクセン」でパクられ、こっちがマナ加速してる間に「ナジャク」が16/16になって襲い掛かってくるが、かろうじてライフが7残る。危ない、「レナサル大使」がいなければ即死だった・・・。「レイドボスオニクシア」が「ナジャク」を吹き飛ばして「ヒョウ」も帰ってきて盤面はもうこちらのもの。
「ナーガプリ相手だったらライフ1残ってれば死ぬことないやろ」と盤面重視で顔で殴っていたら、発見から「アズシャラ女王」ひかれていて危うく死にかけるもなんとかセーフ。そういえば3点ダメージだすナーガもいました、あぶねー。


×イノシシプリvsビッグスペルメイジ

最速「バリンダ・ストーンハース」から「竜炎のアミュレット」から「破壊者デスウィング」「カザカサン」、「野蛮な魔術師」から「竜炎のアミュレット」から「破壊者デスウィング」と「レイドボスオニクシア」
はいはい、お上手お上手。

 

×イノシシプリvsナーガプリースト

「ナジャクヘクセン」なんか知るか、おらあ、イノシシそのまま盤面に出したるわー、は無事通るものの、「剣匠オオカニ」で隙を作られ、7ターン目に30点パンチを食らって無事死亡。

 

負け! 0-2

 

三回戦 vs Kiparang

ビッグスペルメイジ、コントロールシャーマン、(ナーガプリーストBAN)、テスローグ

40ピンメイジ被BAN

 

〇40呪いウォロvsビッグスペルメイジ

相手の6マナの動きに対して「シラケスの狂信者」で呪いを渡すことで「野蛮な魔術師」を妨害する。「シラケス」をあえて4ターン目に出すのがコツです。みなさん覚えておくように。からの最速「バリンダ・ストーンハース」。お前はあかんねん。ふざけんな。

そこそこ呪いダメージを稼げているため、盤面除去はあきらめて「ブラン・ブロンズビアード」「ザクル」でライフレースを仕掛ける。呪い二枚渡したらリーサルのところまできて、相手はちゃんとケアして手札9枚のままエンド。えらい!!

こっちはそのケアのケアで「アズシャラ女王」から「ザラタス」を引いておいてダメージ上乗せして勝ち! 俺のほうがえらい!!!

 

×40配列ドルvsテスローグ

「オニクシアの鱗」で盤面を返すも、「アズシャラ女王」の「古代の角笛」から「深淵のザイラグ」がこんにちは。ごりごり顔面をえぐられる。「始祖ドレイク」で除去できるだけまだましかなと思ったけど、「テス・グレイメイン」からのおかわり「ザイラグ」にえぐり取られて負け。全然ましじゃねえや。

 

〇40配列ドルvsコントロールシャーマン

ラニア連打されたらつらかったが、相手は除去用に温存してくれたため展開が弱く、ミニオンの殴りあいだけで盤面が整う。「降雪の守護者」されても平気なように場のミニオンは少なめを維持して、「レディ・アナコンドラ」「星界配列」を同一ターンにプレイして無茶苦茶してたら相手が爆発。

 

×イノシシプリvsビッグスペルメイジ

最速「バリンダストーンハース」。なんかい最速バリンダしてくるねん!?

「竜炎のアミュレット」から8/8ドラゴンまでなら「必死の祈り」「ナールの賜物」「ザイレラ」でとれるから頼むー、の祈りは届かず「破壊者デスウィング」ひかれて負け。なんかい「デスウィング」拾ってくるねん!?

 

×イノシシプリvsコントロールシャーマン

相手には「血の渇き」があるため、仕方なく「ナールの賜物」を引けないまま「熱狂する火霊術師」でボードを返したため、ドローが停滞する。

「ノースシャイアのクレリック」を絡めてドローしながらコンボを決めたいのに、道中「不死のアミュレット」を引けていないせいでアップグレードが足らない。底三枚の中に二枚とも埋まってるってそらないよ。ぐずぐずしている隙に幼ナーガ「生物発光」から「凍傷」10点三連打で負け。
これでイノシシ五連敗、うーん、かみ合わないねえ。

 

負け!  0-3

 

4回戦 vs Badboy

イノシシ5連敗を救おうとしたら3連敗して負け!

萎えすぎてほかに書くことありません。

一生「ナールの賜物」引けないので話にならない。

最終ゲームなんて4ターン目4マナ使えずエンド、5ターン目5マナ使えずエンド、6ターン目イノシシ出しただけでエンド、ってこんな事故り方あってたまるかよ。

 

負け! 0-4

 

まあある意味最後だけ無駄に運いいよりも徹底されてあきらめがついたともいえる。

はー、落ち込むわあ。

イノシシのおバカ! おバカ!

 

ん?

 

おバカ?

おばた?

ろばた?

 

 

うおおおおおおおおおおお!?

楽しみだああああああああ!!

当選してくれええええええ!!

 

当日お会いできましたら慰めてください😢

 

「イノシシのデッキパワーを考えたら8連敗はありえないでしょ。絶対ミスってますよ。リプレイ見せてくれます?」

とか言ってくる方がいらっしゃいましたら、今日全く振れずに出番を待ちわびている15点パンチをお披露目する事態になりかねないので、ご注意ください。

桜の季節に引退勢を思うということ

春。

 

それは出会いと別れの季節。

ハースストーンプレイヤーにとっても例外ではない。

 

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ヒドラ年、新拡張第一弾、深海に眠る海底都市!! 4月13日に全世界リリース!!

 

 

の「出会い」の話は置いておいて、

今回取り上げるのは、競技シーンの引退宣言という、「別れ」についての話だ。

 

当たり前の話だが、ハースストーンは所詮ゲームだ。

ストリーマーやプロゲーマーなど一部の人を除いて、人生のリソースの多くを割くべきものではない。ハースストーンプレイヤーである前に、私たちは自分の人生をプレイしなければならないのだ。ゲームに集中しすぎるあまりガス代も払えないような事態になっては、令和を生きる文明人とはいいがたい。ゲーマーといえど、真っ当な人間でいるために、真っ当な生活を維持しよう。

 

そう考えると、競技シーンの引退というのは至極当然の話といえる。

これはなにもゲームに限った話ではなく、スポーツ、音楽などに一時は「ガチ」で取り組んだとして、それを大人になっても続けられる人がどれほどいるだろう。進学、就職、結婚などを筆頭に、生活に大きな変化が起こり、遊びはそろそろ卒業しなければならない、そういう時期がいつか誰にもやってくる。

 

しかし、ここで逆に問いたい。

人生のリソースを多く割く、「ガチ」でなければ、引退しなければならないのだろうか?

井上雄彦先生の「リアル」でも、高校中退したバスケ大好き主人公はお怒りだ。

 

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「ガチ」じゃなくても続けたっていいのだ。

スポーツとは違い、ハースストーンに身体的要素は必要ないため、どれだけ離れていても肉体的なブランクはない。もちろんやり続けたほうが上手いだろうが、下手でも勝てるときは勝っちゃうのがハースストーンのいいところだ(悪いところかもしれない)。

 

だから引退なんて寂しいことは言わないで、いつだって戻ってくるのを待ってるぜ。

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暖炉のそばの席へどうぞ。

 

 

 

 

 

なんて話の締めを、はじめ考えていた。

 

しかし、こんな結論はゲーマーにとってあまりにも耳障りがよすぎる。

目をそらすために、当たり障りないように、現実を小奇麗に丸め込んだだけだ。

もう少し、話を進めよう。

 

「ガチ」じゃなくても続けることができることなんて、そんなこと引退勢だってわかっている。

それでも、あえて、引退を宣言するのだ。その意思を汲むべきだ。

 

 

「競技」と呼ぶからには、そこでの至上命題は「勝利」だ。それ以外に価値はない。そして「勝利」するために、まず勝負の場に存在し続けなければ話にならない。帰宅部が甲子園出場を掲げることはできない。

 

勝利するため、勝負の場に居続けるためには、膨大な時間がかかる。

ハースストーンで誰もが参加権を取得可能な一般的な競技シーンの場として、マスターズツアーがある。これに参加するためには設定月のランク戦の上位となるか、週末に行われているマスターズツアー予選に参加し、優勝するか高勝率を維持するか、いずれかが必要だ。参考として、当たり前のように毎月ランク戦上位で競技シーン出場権を得ているNAGON選手は2022年3月のランク戦において約600試合プレイしたと述べている。

 

 

つまり、1試合15分と計算しても、ざっと150時間となる。150時間!!??

 

しかもこれはNAGON選手がもともと高い内部レート、プレイスキルを持っている上での話である。プレイスキルを磨くのにも時間はかかる。プレイスキルを磨く間に負け越してしまえば、それを取り返すためにはさらに多くの時間がかかる。150時間は単純なゲームプレイ時間であり、構築を考えたり、デッキ選択を悩んだり、配信で学んだりといった、研究の時間も別に必要となるだろう。そしてもちろんだが、時間をかければ必ず上手くなる、勝てるようになるかというと、違う。ランク戦に200時間かけて、マスターズツアーの出場権は手に入りませんでした、なんて話は不思議でも何でもない。

 

ハースストーン競技シーンは修羅の道だ。

そこに参加するために、勝つために、あまりにも多くの人生のリソースが必要とされる。しかし、私たちは人生のリソースをハースストーンにばかり割くわけにはいかない。勉強、仕事、家事、育児、友人・恋人との関わり、婚活、家族サービス、人生のリソースを割かなければいけないものは枚挙にいとわない。

ハースストーンは所詮ゲームだ。ハースストーンプレイヤーである前に、私たちは自分の人生をプレイしなければならない。

 

 

以上を踏まえて、結局何が言いたいのかというと、

 

私は、そんな困難を乗り越えている競技プレイヤーに敬意を払いたい。

 

競技シーンに参加するほどゲームに向き合うことは、とても難しい。誰にでも直観的に分かりやすい時間の話をしたが、ゲームへの理解度を深めることもかなりの労力がいる。彼らの情熱を、努力を、工夫を、思考を、研鑽を、純粋に尊敬する。

 

競技シーンからの引退宣言は、その向き合う先をハースストーンから替えることの宣言なのだろう。

「ガチ」じゃなくても競技を目指し続けることはできる。そういう楽しみ方だってありだ。ゲームなんだから、趣味なんだから、娯楽なんだから、それぞれが好きなように楽しめばいい。

それを踏まえた上で、自分の人生について考え、ハースストーン競技シーンという戦場を離れ、別の戦場に集中することを選んだのだ。その覚悟の歩みを妨げるのは野暮でしかない。私が言うのもおこがましいが、ハースストーンで共に戦ったかつての戦友として、道はたがえようと、彼らの進む先に栄光あらんことを願う。

枝分かれの道

 

それでは1000字前の締めは改めて、

 

全ての競技プレイヤーと、

全ての競技プレイヤーだった方へ、

それぞれに洋々たる未来が開かれることを願う言葉で、本稿の締めとさせていただく。

 

Good luck,have fun.

MTアンダーシティ直前 ナーフ後環境の予習

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11月19日からマスターズツアーアンダーシティが始まります。

が、その直前に上述のナーフが予定されています。(ついでに「再起」は1マナにバフされます)ナーフがあまりに直前過ぎて、本戦ではどんなデッキが出てくるか全くわかりません。

それはそれでびっくり箱を開けてみるようで楽しみではありますが、見えないものを見ようとして望遠鏡をのぞいてしまうのが人の性。

玉手箱は開けてしまうし、鶴の部屋ものぞいてしまう。

 

来週まで我慢できないので、ナーフ後どんな環境になるか、ちょっと予想してみましょう。

 

(1)ナーフを逃れたデーモンハンター

滑空

「デッドマイン・アップデート」前の環境ではワイヤーローグ、クエストOTKデーモンハンターがトップtierだったのは周知の事実でしょう。新拡張で多少環境に変化はありましたが、クエストOTKデーモンハンターは変わらず強力なデッキであるにもかかわらず、今回のナーフでは触れられていません。

それなら順当にデーモンハンターが最強なんじゃと思ってしまいがちですが、そうはいかないのがメタゲームの面白いところ。クエストOTKデーモンハンターが強かったのは、最強のワイヤーローグに対して「滑空」が強く使えたことが大きな要因です。ナーフによってワイヤーローグが弱体化したことで、ナーフされていないクエストOTKデーモンハンターまで相対的に弱くなってしまいます。逆にそれならと、「滑空」を強く使えないもののアグロに強いフェルデーモンハンターや、デーモンハンターミラーに強い暴れん坊デーモンハンターの台頭もあり得るでしょう。

ジェイス・ダークウィーヴァー

怒縛の暴れん坊

 

(2)強化されたフェイスハンター

ワンワンビスケット

「デッドマイン・アップデート」後、フェイスハンターの上位報告が増えたように思います。「ワンワンビスケット」によって序盤から強力な盤面を作り、ミニオンでダメージを稼ぎやすくなりました。こちらもナーフを免れているため最強かと思わせて、やはりそう素直にことは進みません。圧倒的有利だったクエストメイジ、苦にしなかったワイヤーローグが弱体化したことはフェイスハンターにとって喜ばしいことではありません。苦手なアグロドルイドも弱体化したことはいいですが、展開力で負けていることは変わらず、不利は覆らないでしょう。

さらには今までワイヤーローグ、クエストメイジに抑え込まれていたデッキたちには、フェイスハンターに強いデッキが多くあります。フェイスハンターはその性質上デッキ相性による有利不利が出やすいデッキです。がフェイスハンターの活躍は防御的なデッキがどこまで復活しないかにかかっています。

 

(3)盤面で戦うデッキの逆襲

順当に盤面にミニオンを並べて殴り勝とうとするデッキはしばらく辛酸をなめてきました。いくら強い盤面を築こうが7ターン目にはワイヤーにふっ飛ばされるし、ミニオンを並べることがクエストメイジを助ける羽目になるからです。それらのデッキが弱体化されることで、ナーフ後は今まで以上に盤面で戦うことが重要視されるでしょう。

既存のデッキで言えば、

聖典パラディン

アルダーの真理探究者

②クエストテンポウォリアー

波止場を襲え

③クエストローグ

モグラ探し

⑤エレメンタルシャーマン

乾かしの嵐

など、ワイヤーローグに蓋をされてきてデッキが今まで以上に活躍できるのではないでしょうか。また盤面で戦うことが増えれば、テンポローグ、急襲ウォリアー、影プリーストなど、最近はあまり活躍できなかったデッキも輝きを取り戻すかもしれません。

これらのデッキは今までメタゲーム上の脇役に追いやられていましたが、次世代の主役として誰が飛び出してくるかに注目です。

 

(4)盤面を処理するデッキの復活

ゲーム展開が手札からのバーストダメージから盤面の勝負になるなら、盤面処理能力の高いデッキの出番でしょう。クエストメイジ相手に指をくわえたままあぶり焼きにされてきた、そんな今までとはおさらばです。相手のミニオンを倒しさえすれば勝利が近づく、そんな当たり前のことがこんなにうれしく感じる日が来るとは。

既存のデッキで言えば、

①クエスウォーロック

魂裂破

②クエストシャーマン

飛び火

③ビッグウォリアー

遺恨

などはこれまで以上に有利マッチと戦えることが増えるでしょう。上述したフェイスハンターの懸念点がここになります。ワイヤーローグ、クエストメイジ相手には屁の足しにもならなかった除去や回復が、正当に評価される時代がくるのです。盤面で殴り勝とうとするデッキは、これらを突破するパワーが必要になります。

 

(5)コントロール出番なし

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コントロール最大の癌だったクエストメイジが弱体化したといえ、相手のリソースを受けきろうとするコントロールデッキに未来はありません。「イルギノス」OTKは健在ですし、ウォーロック、シャーマン、ウォリアーのクエストデッキも、コントロールデッキを踏み潰すでしょう。前にもブログで書きましたが、これからのコントロールデッキは(4)のように盤面を処理しながら、時が来れば自分もすぐに勝ちに行けるようなデッキの時代です。

コントロールオタクの皆様、現実と向き合う時が来たのです。

もうヒロパエンドする夢を見るのはやめましょう。

 

(6)まとめ

ワイヤーローグ、クエストメイジといった盤面外からバーストダメージを出すデッキが弱体化することで、今までよりも盤面をめぐる攻防が増えるでしょう。序中盤から盤面を強くして攻め切る側と、除去でしのぎながら終盤盤面を取り返す側、そんな展開が予想されます。

つまり、盤面に展開&除去ができ、盤面を取り返された場合でも勝ち手段を持っている、そんなデッキがあればいいですね。

 

そんな都合のいいデッキが?

ありますよね。

 

そう、皆様ご存知、ワイヤーローグです。

高効率型T4C0ロボ

現地連絡員

今までさんざんワイヤーローグが減ることを前提として話を進めてきましたが、キーカードの「高効率型T4COロボ」「現地連絡員」が残る以上、ワイヤーローグのパワーは健在です。30点のバーストダメージを出すには呪文ダメージ+3が必要になり、OTKのハードルは上がったものの、「ギルドの商人」によって十分実現可能なラインでしょう。

ナーフによって装甲で耐えきることはかなり楽になりました。OTKのハードルが上がったことでキルターンも1ターンは遅くなります。

しかし、その程度では現在の最強デッキであるワイヤーローグが止まると思いますか?

 

あいつはそんなやわじゃありません。

 

 

ナーフ後環境を十分プレイする時間はなく、何が起こるか誰にも分からないまま開幕を迎えることとなるマスターズツアーアンダーシティ。

ナーフがメタゲームに大きな影響を与えることは間違いありません。

 

ワイヤーローグは健在なのか?

コントロールデッキは生きているのか?

新デッキは出てくるのか?

私の予想はどこまで的を射ているのか?

 

選手の皆様は大変でしょうが、見る側としては直前のナーフは楽しみです。

首を長くして幕が上がるのを待ちましょう。

 

 

お願い、死なないでワイヤーローグ!

 

あんたが来週ナーフで倒れたら、このブログの信憑性はどうなっちゃうの?

 

タコはまだ残ってる。デッキを引ききれば、ワイヤーで勝てるんだから!

 

次回「ワイヤーローグ 死す」デュエルスタンバイ

ワイヤーローグが切り裂いた「ガチ」と「半ガチ」の断絶

今回は、ワイヤーローグがtire1の現環境で起こっている一つの事象についてお話します。

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というのは建前です。

 

関心を引きやすくするために、恣意的に主語を大きくしました。反省はしていません。ブログというのはそういうものです。

やーい、引っかかったな、ワイヤーだけに。

 

ぶっちゃけて言うと、以下に続くのはワイヤーローグを使いこなせない「私」が勝てない個人的な愚痴です。チラシの裏に書くべき落書きです。ですが「ゴキブリを一匹見たら百匹いると思え」という格言もあります。私個人の鬱憤も、同じような思いを抱えてる方が実は大勢いるのかもしれません。鬱憤を共有することで、そういった方々の肩の荷を一緒に背負ってあげることができるかもしれません。

以上を踏まえた上で、この先はお進みください。

 

まさか自分のことをゴキブリに例える日が来るとはね。

 

(1)ワイヤーローグ

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大前提として、ワイヤーローグはプレイングが難しいデッキです。

プレイングが難しいデッキというのは今までも数多くありました。一見殴り続けるだけの「フェイスハンター」も、盤面処理のバランスが難しいとよく言われます。しかし、そんな今までの議論を過去にして、ワイヤーローグは歴代でもかなり難しいデッキでしょう。最高峰の選手が集うグランドマスターズでもリーサルミスが多発している現状がそれを証明しています。

ワイヤーローグの肝心なところは、難しく、かつtier1デッキというところです。しかも、明確な不利マッチが滑空入りのデーモンハンターぐらいしかない、かなり幅広いデッキに有利を持つ安定したデッキです。複数デッキを採用する大会環境では「使い得」といってよく、実際使用率1~6位までは全ての構成にワイヤーローグが採用されています。

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(2)「ガチ」と「半ガチ」

この言葉のもつ意味については諸説あるとは思いますが、今回は以下のように定義します。

・ガチ

A,競技シーンを志向しており、勝つこと上達することを至上の目的としている。

B,毎日数時間ほどハースストーンをプレイしている。もしくは同等のプレイ練度を得るために方法を工夫している。

 

・半ガチ

A,競技シーンを志向することもある。勝つことや上達することを至上の目的とすることもある

B,プレイ時間、練度は問わない。

 

要は「ガチ」=グランドマスター、ラダー上位勢、マスターズツアー常連組、それらと同等の努力をしている人、「半ガチ」=大会とか出るけどやりこんでいるほどではない人、と認識してください。この定義は私自身を「半ガチ」に分類するための恣意的な定義であり、公平な定義ではないことを留意ください。以下、主語を大きくしてそれっぽい雰囲気を出すために「私」と書くべきところを「半ガチ」と置き換えて論を展開します。騙されないように。

 

(3)ワイヤーローグの練度による大きな振れ幅

ワイヤーローグはプレイ練度が大きく出るデッキです。大荒野環境の「OTKデーモンハンター」も難しいデッキと言われてきましたが、上振れるだけで簡単に勝てることも少なくありませんでした。異端「グルダンの髑髏」からうっかり「イルギノス」「モアーグの加工師」なんて引いちゃったら、どんな相手だろうが簡単に吹き飛ばすことができました。

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一方、ワイヤーローグはいくら強いドローをしても、そこから最速のリーサルを出せるかはかなりの練度が関わっています。「現地連絡員」コンボをいつスタートするか、デッキを引ききれるのか、「影隠れ」をどのミニオンに使うか、「秘密の通路」をいつ使うか、「高効率型T4COロボ」をいつ起動するべきか、自分の盤面にミニオンが残りすぎてコンボの邪魔にならないか、呪文ダメージをのせるだけのミニオンの体力はあるか、相手の「教団の新入会員」をケアできるのか、考えるべきことは無限にあります。

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「半ガチ」プレイヤーは練度不足のため、「ガチ」プレイヤーと比べてリーサルターンが平均1ターン以上遅れてしまいます。最終リーサルを見据えてのデッキの動かし方が最適化されておらず、さらにはどこでリーサルコンボをスタートすればいいかもわかっていないせいです。

このリーサルターンの差は、特にワイヤーローグのミラーマッチにおいて圧倒的な差になります。

他のマッチであれば「リーサルを出せるか自信がないから、後1ターン待ってコンボを決めよう」がある程度許容されます。しかし、いつ喉元を掻き切られるかわからない、居合の対峙のごときミラーマッチではその1ターンはあまりにも致命的です。

死にます。

そして逆に、それを恐れて速めにスタートを決めて、コンボが決まらずに一人で勝手に死にます。

つまり二倍死にます。

これでは勝てる道理がありません。ワイヤーローグミラーにおいて、「半ガチ」は「ガチ」に対して圧倒的に不利なのです。

 

(4)現状

「風集うストームウィンド」環境は、今までよりもプレイ練度がものをいう環境になりました。今まで「半ガチ」プレイヤーはじっくり練習する時間がなくても、優勝した構成を拾ってうっかり勝っちゃうことができました。デッキ相性は練度では覆しづらく、環境にマッチした構成を見つけられればそれだけで勝ち進められることも珍しくありませんでした。しかし、今環境ではそうはいきません。

最強デッキであるワイヤーローグを使えないのは明確なハンデであり、使うからには十分なプレイ練度が求められます。

 

この現状を喜んでいるプレイヤーは少なくないでしょう。「ガチ」プレイヤーにとって、練度がものをいうこの環境は願ったりかなったりなのではないでしょうか。多くのデッキのミラーマッチは必要なものを引けたかの運ゲーになりがちですから、練度が勝敗に直結するワイヤーローグは練習しがいのある素晴らしいデッキとも言えます。事実、多くの強豪プレイヤーがワイヤーローグを使った構成で優勝しています。一方で、「半ガチ」プレイヤーにとっては辛い状況です。練度が足りなければ、どうしても勝ち切ることができません。

 

現状をどう捉えるべきかは諸説あると思います。

「練習が結果につながるいい環境」でしょうか?

「ガチ勢以外勝てない敷居の高い環境」でしょうか?

どちらもある意味では正しいでしょう。

 

 

さて、

長々とした、「半ガチ」の愚痴にお付き合いいただきありがとうございます。

 

アンダーシティ予選も残すところ後一週。

グダグダ言っていてもしょうがありません。現状は変えられません。変えられるのはいつだって自分だけです。

ワイヤーローグの練度を上げるか、使わないか、気にせず割り切って使うか、いずれにせよ、後悔しない選択をしましょう。

 

全ての「半ガチ」プレイヤーに幸あらんことを。

「ガチ」プレイヤーは幸なくても実力で勝手に勝ってください。

 

 

なんだかんだと言いましたが、結局のところ何が言いたいかというと、

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「半ガチ」ども、浮気してる場合じゃねえぞ!?

コントロールデッキ死滅の時代に振り返る、レイトゲームの歴史

みなさんご存知の通り、「風集うストームウィンド」環境において、コントロールデッキは死に絶えました。

連続クエストのゲームエンド能力は圧倒的で、いかなる手段をもってしてもコントロールすることは不可能です。今のハースストーンは「相手より1ターンでも早く強い動きを押し付ける」ゲームで、「相手のリソースを受けきって粘り勝つ」プレイスタイルは許容されません。

その是非はいったん置いておくとして、これを機にコントロールは絶滅してしまうのでしょうか、それとも復活があるのでしょうか。これまでのレイトゲームの歴史を振り返り、私見を述べさせていただきます。

どうかごゆるりとお付き合いください。急いでドローする必要はありません。ヒーローパワーだけ押してターン終了、そんな心持ちで参りましょう。

なお本文に何度も出てくる「開発者のDean Ayala氏のQ&A」はBeerBrick Hearthstoneから引用させていただいております。わかりやすい&ためになる記事、いつもお世話になっています。感謝します。

 

(1)ファティー

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デッキ外リソースの獲得手段が皆無だった最初期は、コントロールミラーにおいて相手の攻め札をすべて処理することは比較的容易でした。デッキがなくなった後にドローする際に生じるファティーグダメージによって決着がつくことがほとんどで、「ドローしない(デッキを増やす)」ことが最重要事項でした。

ジャスティサー・トゥルーハート

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ウォリアーが強化ヒーローパワーで4装甲を積めるようになると、毎ターンヒーローパワーを押し続けることの価値がさらに大きくなりました。ヒーローパワー、エンドの繰り返しでどんどん装甲が積み重なっていくさまは、見ている分には大きな動きもなく、地味で、なおかつ時間がかかる、正直退屈なゲーム展開でした。

文書管理官エリシアーナ

「ドローしない(デッキを増やす)」ことが最重要で、一枚デッキを増やすカードを最大限使いまわすことに執心していた時代を突如ぶっ壊したのは、ファティーグ時代の黒船こと「文書管理官エリシアーナ」。おそらく運営としては「ファティーグよりはランダムなカードで殴り合った方が見てて面白いだろう」との意図だっと思いますが、ランダムカードでは結局ゲームを決めるに至らず、ただでさえ時間のかかるファティーグゲームをさらに三十分引き延ばす大悪党でした。一試合の時間がかかりすぎるという意味で、この時代のウォリコンが歴史上最も不健全だったとと個人的に思います。

 

開発者のDean Ayala氏のQ&A(8月7日)において、

「A: ダメージを与える手段を持たず、全てのリソースをゆっくりと削り取るデッキは楽しくないデッキだと思います。コントロールデッキは、デッキ切れ以外にも勝利するプランを持つべきです。」

と言われており、ひたすら耐えきって勝利を目指すようなデッキは開発側も推奨しておらず、そうしたデッキはこれから現れないだろうと予想されます。

 

(2)強力なゲームエンドカード

単純な大型ミニオンではコントロールミラーのゲームを決定づけることができません。その現状を打破する、圧倒的なゲームエンド能力をもったカードが定期的に登場します。前述した「デッキ切れ以外の勝利するプラン」と言っていいでしょう。

クトゥーン

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ラトルゴア

一枚でゲームを決定づける力を持っているため、「引いたもん(達成したもん)勝ち」になってしまう面もありますが、決め手がないままだらだら試合が続くよりはるかに健全でしょう。ただしこれらはアグロデッキ相手にするときには不要な札なため、環境に存在してもデッキに採用しないということも十分あり得ます。その結果、結局決め手のないコントロールミラーが発生してしまう、というのもよくあるパターンです。

 

(3)対処不能カードによる死

翡翠の偶像

地底の大洞窟

死線の追跡者レクサー

悪魔の種

コントロールデッキは「相手のリソースを受けきって粘り勝つ」プレイスタイルなため、受けきれない相手が環境に多ければその存在は許されません。これまでにも何度もアンチコントロールカードは登場してきました。1ターン目に「地底の大洞窟」を張られた瞬間にコンシードなんて、当時は珍しくもありませんでした。

開発者のDean Ayala氏のQ&A(7月15日)において、

「コントロール/コンボデッキは、ゲーム内で最も強力なデッキである場合、(プレイヤーが)より厳しく否定的な反応を示す傾向があります。私達は、プレイヤーが不満をあげるデッキ全てを弱体化させないよう努めています。そうしないと、最終的にはミッドレンジVSミッドレンジだけになってしまうからです。」

と答えており、運営はコントロールデッキが強くなり過ぎないように、定期的にこのようなカードを作っているのだと思います。その定期的の波が今拡張の「風集うストームウィンド」だったというわけです。

 

(4)無限リソース泥試合

凍血の魔王妃ジェイナ

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名状しがたきガラクロンド

無限リソースを持っているのが片方だけなら(3)のようにコントロール側が死んで平和?に終わるのですが、両者が擁していた場合、ランダム泥仕合のはじまりです。これも「エリシアーナ」と同じように、動きがないよりはランダムカードで殴り合っている方が見栄えはいいですが、結局決め手に欠けたままズルズルと試合は長引いてしまいがちです(デッキを増やさない分「エリシアーナ」よりはマシですが)。現在ヒーローカードは(「ロード・ジャラクサス」以外)存在しませんが、「死者蘇生」からリソースミニオンを復活させる「大荒野」環境のコントロールプリーストもこれに近かったでしょう。

Dean Ayala氏のQ&A(3月18日)においては、カード生成カードは減らしていくと言われています。

「拡張セットには、より奇抜なものもあります。とはいえ、私たちはカード生成カードを減らしたいと思っています。そのため、これまでよりデッキに採用されているカードによって勝利が決まります。

クラシックフォーマットに比べれば、まだまだ多くのカード生成カードがありますが、ここ1、2年はかなりその数を減らしています。」

Dean Ayala氏のQ&A(7月22日)においては、将来的なヒーローカードの復活を示唆されています。

「~ですから、一部のヒーローカードやクエストを常にインパクトを持たせて更新し続けるのではなく、実装する際にはインパクトを持たせ、その後はしばらく休ませる、という方法を選んでいます。」

これらのことから将来的にヒーローカードは復活するが、従来に多かった無限リソースタイプではなく、例えばズルジンのようなタイプとなって登場することが予想されます。(もしくは過去に類を見ない斬新な何か)

ズルジン

 

(5)まとめ

以上のことから私なりのまとめとしては以下になります。

①今コントロールは死んでるが運営も完全に殺したいとは思っていない。その内復活する。

②ただしこれからも適度に殺される。

③復活するとして、過去に多かった、ファティーグ勝負、無限リソース勝負にはならない。しばらく耐えたのち、ゲームを決定づけるカードで比較的速やかに終われるようになる。

 

ここまで気長に読んでいただいたコントロールジャンキーの皆さん。

今は冬の時代ですが、きっとその内コントロールは何らかの形で復権します。(ファティーグゲームは諦めてください)希望を捨てず、耐え忍んでください。ナーフも予告されているし、ミニセットもその内来ます。そう、今こそあなたのハースストーンに向き合う姿勢に、コントロール的姿勢で焦らずじっくり構えるべきなのです。

 

 

(6)後書き

ちなみに私は最近コントロール構成でマスターズ予選に潜り込んでいました。

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累計戦績11勝5敗の勝率68%。

コントロールデッキは死に絶えたと言いました。時代の覇者ではありません。

しかし、その屍から小さな芽が出ているのを見逃してはいけません。

アスファルトに咲く花のように、コントロールデッキは密かに、けれど確かに、その可能性を芽吹かせています。

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マスターズツアー挑戦記シルバームーン編 初日 1-3Drop

おはようございます。

やってきましたシルバームーン。銀色の玉座が俺を呼んでいる。

 

深夜0時からスタート。張り切っていきましょう

NA時間だから時差調整が大変だって?

ばっかお前、仕事終わりに出れて、三日目に残っても優勝後に出勤もできる最高の時間じゃねえか。

 

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my deck list

武器ローグ、Bluteデモハン、D6ウォーロック、フェイスハンターのウォーロック狩り構成。

ハンドロック、クエストシャーマン、フェルデモハンあたりのアグロメタ構成が一番多いと予想する。うめえやつらはどうせアグロにぼこぼこにされるのを嫌がるでしょう。なのでその逆を突いてアグロメタ構成を狩りに行く。と言いながらなぜかフェイスハンターが入っている謎構成。直前まで星界ドルイドが入っていたのだが、星界配列の練度がカス+ウォロ狩りに行きたいのにハンドロックに勝てないってことで急遽ハンターに変更。

後で知ったんですがフェイスハンターもハンドロックに強くないらしいですね。

なにやってんの???

 

一回戦 ハンドロック、星界ドルイド(BAN)、フェルデモハン、ミラクルローグ

D6ウォーロック被BAN

 

✕武器ローグvsミラクルローグ

デッキ残り9枚まで武器を引けない痛恨のミス。ラストターンにデッキ7枚中6枚ワイヤーの中から1ドローで4枚引きこめばリーサルだったが、惜しくも三枚でストップ。この足りない打点武器ほんの少しでも早く引けてたら余裕で出てたやないかーい。

 

〇武器ローグvsフェルデモハン

初手から武器引けたのでたくさん回復されながらたくさん殴って勝ち。

 

〇Bluteデモハンvsフェルデモハン

5ターン目「怒涛の暴れん坊」×2は「才ある魔術師」「火葬のオーラ」「フェル連射」であっさり返されてしまう。その後ちょくちょく「滑空」を挟んで相手のドローを阻害し、「怒涛の暴れん坊」×3が返されなくて勝ち。

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✕フェイスハンターvsフェルデモハン

「モアーグの加工師」「才ある魔術師」と生命奪取呪文の組み合わせで無限にライフを回復される。最後は「ジェイス・ダークウィーバー」と「イルギノス」同時出しという夢の共演で100点食らって負け。

 

✕フェイスハンターvsハンドロック

初手が「追跡術」「追跡術」「貫通弾」。きて全部マリガンで返すも、1コストミニオンを引けない辛い展開。遅れを取り返すために「魂烈波」がないことを願って全力展開するも、きっちり「魂烈波」で全除去され、デッキも削らせてしまう。「バラク・コドーベイン」を引き込んでバースト手段を補充してリーサルを狙うが、「タムシン・ローム」「魂吸収」で1ターン耐えられ、「バトルグラウンドのバトルマスター」にふっ飛ばされて負け。

 

直前に変えたフェイスハンターさっそく足引っ張ってるけど大丈夫か???

 

負け 0-1

 

 

二回戦 ハンドロック、クエストメイジ、星界ドルイド、Bluteデモハン(BAN)

フェイスハンター被BAN

 

〇Bluteデモハンvs星界ドルイド

4ターン目「怒涛の暴れん坊」×2で攻めたてようとするがなぜか数少ないドルイドの除去がささってしまう。「日蝕」「セナリウスの結界」は「血の神グフーン」「イリダン党の審問官」と場持ちは平凡な二体だったので事なきをえる。相手は「菌々財宝」×2で「ガジェッツアンのオークショニア」×2を落としているせいで徐々に息切れしてくれる。ぐだついてる間に「獅子奮迅」の15点パンチ×2でどついて勝ち。

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✕D6ウォーロックvs星界ドルイド

「相手ハンドフルキープかよ、うげえ、絶対星界引けてるやないかい」と焦って「魂の盗み魔」をコインからだして生き残ってくれることを狙うが、「日蝕」「月蝕」で除去される。何かの間違いでつながることを期待して2枚目「魂の盗み魔」「バックファイア」で勝負に出るがこれも不発、「魂の盗み魔」を早々に使い切ってしまい、攻め手がなくなり負け。ちなみに相手のフルキープに「星界配列」はなかった、騙された……。

 

〇武器ローグvsハンドロック

3ターン目「猪牙の利器」握って、「シルバーリーフの毒」を塗って殴っていく絶好のスタート。しかし他の毒を引けずいまいち打点が伸び悩む。「秘密の通路」が引けないためデッキ圧縮もできずじりじりと反撃のチャンスを整えられるが、最後に「ギルドの商人」をトップで引いたおかげでぎりぎりリーサル出て薄氷の勝利、あぶねー。

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〇D6ウォーロックvsハンドロック

「入場無料」も「ルーン刻印ミスリル・ロッド」も引けないまずい展開。ミニオンの除去をし続けるが、相手は「死者蘇生」を引けてないおかげで展開が緩い。8マナまで耐えて「魂の盗み魔」「バックファイア」スタートで、クエスト達成の準備完了。ファティーグダメージ相手に押し付けて勝ち!

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勝ち 1-1

 

三回戦 vsNalguidan ハンドロック、クエストシャーマン(BAN)、ワイヤーミラクルローグ、フェルデモハン

武器ローグ被BAN

 

試合前チャットで「マドリードであなたに負けました」言うと「あー、確かに戦ってことあるわ」「リベンジや」「それは勘弁」みたいにやりとりしてほっこり。

俺が相手の立場だったら絶対こっちのことなんて覚えてないけど、話を合わせてくれるいいやつ。

 

〇Bluteデモハンvsフェルデモハン

4ターン目「怒涛の暴れん坊」×2を相手が一体しか処理できず、クロックを刻む。相手が全然除去できないままこっちはクエスト最終報酬まで達成。残ったライフ4点を「獅子奮迅」が10点パンチでぶっとばして勝ち。

 

✕D6ウォーロックvsフェルデモハン

「ルーン刻印ミスリルロッド」「入場無料」から5ターン目にクエスト最終達成までいくスーパー分回りでウッキウッキしてたらタムシンを「ナイトシェードの刀自」で捨てちゃうお茶目プレイで負け。

お前、こんなんでマスターズツアー出てええんか・・・。

 

✕フェイスハンターvsワイヤーミラクルローグ

相手フルマリガンからの初手が「現地連絡員」「高効率型T4COロボ」「ガーディアン改造屋」「ペテン」トップ「狐の騙し屋」とかいう最強ハンドで3ターン目に盤面制圧されて負け。無茶苦茶すなー。

そらあんなミスしてたらこうなる。

 

✕フェイスハンターvsハンドロック

3ターン目11出してエンドとかこっちのドローどうなっとんねーん。

そらあんなミスしてたらこうなるリターンズ。

 

負け 1-2

 

4回戦 vsshuzoDS

スヤァ……

 

負け 1-3 Drop

 

 

おわり

風集うストームウィンド 全レジェンドカード事前評価

☆☆☆☆☆ 最強

☆★★★★ 雑魚

日和見評価はいらねえ。

 

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☆★★★★ 雑魚

コスト軽減がOTKデモハンに噛み合ってる、わけない。

OTKデモハンにとって、コスト軽減なんてコンボパーツ一枚でも下がれば十分。「グルダンの髑髏」でクエスト達成できるとはいえ、「髑髏」効果だけでほとんど0コストになるので報酬の価値がない。唯一、異端無し「髑髏」使った時には強いけど、弱い動きの保険に初手一枚犠牲にするなんてできるはずがない。

OTKデモハンに必要なのはドローが繋がり続けるデッキの回転力。あの美しく洗練されたデッキリストを見てくれ。コスト軽減専用カードなんて入る余地はないのだ。

 

あれ? 「激昂のフェルスクリーマー」の枠があるな……。

 

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☆★★★★ 雑魚

「アルドラキ・ウォーブレード」を事前に装備しておいて、「憤怒」「混沌一閃」で大ダメージ+大回復をしながら、「混沌爆発」「火葬のオーラ」で全除去ができるぞ。

その手間暇があればOTKデモハンはとっくにゲームを終わらせられるよ。

 

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☆★★★★ 雑魚

報酬で装甲を獲得し続ける上、最終報酬の「タフなガフ」の8装甲+8攻撃+88挑発はライフレースにおいて大きな価値があるだろう。テンポデッキ同士の殴り合いで、ゲームを決定づけるパワーがある。

ただし、クエスト達成条件の「攻撃力をx獲得する」ことがテンポ上著しく弱いという矛盾。達成条件、途中報酬、最終報酬が絶妙にかみ合ってない今世紀一番の謎クエスト。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

「シェルドラムス・ムーンツリー」出してから「伝承守護者ポルケルト」出せば「適者生存」「適者生存」「守護獣」できるぞ、なんて言ってるやつは「ポルケルト」を出す前に呪文を引いて勝手に爆発しててくれ。

こいつの最適な使い方は「ポルケルト」と「電光雪花」を初手にキープして5ターン目「ポルケルト」、6ターン目「シェルドラムス」確定ドロー、7ターン目トップから「亀は万年」「亀は万年」「草攻強化」パターン。

「亀は万年」ただでさえ強いのに交換化ついていることに不思議に思ってた方へ、これが答えだ。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

おれ知ってるよ。

ラザカスは強い。

 

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☆★★★★ 雑魚

君が「踏み潰すサイ」より使われるためには、ハンターで何ターン戦うゲームプランをお考えで?

 

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☆★★★★ 雑魚

凍気呪文は「頭を冷やせ」ぐらいしかまともなカードがありません。

「凍結光線」を返して。

 

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☆★★★★ 雑魚

 

ファイアボール3発は人が死ぬレベルだけど、相手の場に雑魚ミニオンがいれば強さは半減されるので、状況を選ぶカード。3ターンも準備が必要なので、状況次第で中断せざるを得なくなった場合、また火炎呪文3枚揃えて再始動というのはあまりにも悠長。終盤に「アントニダス」を引き込んできた場合、そこから3ターンかけて準備するのも正気の沙汰じゃない。

ロマン砲のお手本がこちらです。

 

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☆★★★★ 雑魚

新兵シナジーは弱い。

古事記にも書いてる。

 

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☆★★★★ 雑魚

ハンドバフは弱い。

古事記にも書いてる。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

最大の魅力は途中報酬の優秀さ。

エストは初手が1枚減ることで序盤に弱くなるのが最大の欠点だが、途中報酬の発見によってそれがカバーできている。盤面に必要な除去やミニオンを探してもいいし、次のクエスト達成のために必要なコストのカードを探してもいい。耐えても、クエストを進めても、最終報酬の「勝利」に近づいていく。

この一貫したゲームプランこそ連続クエストの真骨頂。

 

分かったか? ドルイド、お前に言ってるんだぞ。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

私は「死者蘇生」ナーフしろ委員会会長です。

最強カード「死者蘇生」が入れられるなら呪文制限ぐらい平気平気。

 

実際プリーストの強い呪文は影呪文が多く、困るのは「導きを求めて」「聖なる一撃」「ドラゴン学の予習」「糾弾」ぐらい。どうしてもほしかったらデッキ外から持ってくればいいでしょう。「パンダレンの輸入業者」で「影」以外を簡単に探せるのもよし。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

達成条件はミニオン展開なのでテンポ損せず、報酬の「スパイの秘密兵器」はどれもテンポ面で非常に優秀。

「スパイマスター・スキャブス」と秘密兵器の隠れ身と武器で15点が保証されているのはあまりにも魅力的。

この一貫したゲームプランこそ連続クエストの真骨頂。

 

分かったか? ドルイド、お前に言ってるんだぞ。

 

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大会で使えないカードを作るな。

このせいでただでさえローグはレジェンドが一枚少ないのに、ローグ以外=マエストラによる変装の可能性有、ローグ=絶対ローグ、なため、その効果でもローグに害を与える二重スパイ。

 

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☆★★★★ 雑魚

最終達成まで8枚のオーバーロードカードが必要。オーバーロードの性質で行動が制限されながらの大量使用はかなり厳しい。報酬や「焦げ付き」によるオーバーロード解放をうまく組み合わせる必要があるだろう。

その上、最終報酬の呪文二倍もシャーマンといまいちかみ合いが悪い。理想はリソース補充呪文を二倍にしての大量補充の大量連打なのだが、シャーマンのリソース補充呪文は「導き」「投資機会」しかない。達成したもののろくな呪文が手札に残ってないことは多くなりそうだ。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

令和の「ブラン・ブロンズビアード」

長ったらしい効果は置いといて、二倍にするだけで十分な性能。

変容「サーカスの救護員」や「命を束ねしものアレクストラーザ」を「ペン投げ野郎」で繰り返すバーストコンボもあり得るが、「電光雪花」や「コイン」が必須なのはちょっと厳しいか。

 

ちなみに雄叫び一枚目からそれが二倍発動すると解釈していますがあってるんですかね。雄叫び二枚目以降から効果発動なら最弱です。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

達成条件でライフが減るのを、達成報酬の生命奪取でカバーできているのはベネ(よし)。

自分でダメージを受けるクエスト達成のためのヒーローパワーや「バックファイア」が、クエスト達成後に自ら疲労ダメージを受ける動きとかみ合ってるのもベネ(よし)。

回避不能な大ダメージを出すので、今のチケッタスウォーロック以上にコントロール殺し性能が高い。メタが偏りうる大会環境では特に活躍が期待できる。

 

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☆★★★★ 雑魚

令和でハンドロックは無理なんじゃないかなあ。

偶数ウォーロックで活躍してこい。

 

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☆★★★★ 雑魚

最大の欠点は途中報酬の弱さ。

海賊を出し続けてテンポよく攻め続けたいのに、わざわざ武器を引いた装備している場合じゃない。2点ダメージ2発も強い場面は限られる。攻め続けて「ジャガーノート」で蓋をするのが理想だが、海賊に攻め続けられるだけのパワーはないだろう。そして不利盤面をひっくり返すには、「ジャガーノート」では少々荷が重い。船だけに。

 

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☆★★★★ 雑魚

「猛毒スコーピッド」につっこんで死ぬだけ、とか言われいるが、印象操作もいい加減にしてほしいものだ。そもそもターン終了時に「スコーピッド」が生きているなら、どうせ相手のターンに相打ちされるのだから、「ローサー」に非はない。失礼な話だ。

そういう話とは別にして、こいつは単純に弱い。

 

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☆☆☆☆☆ 最強

新しいキーワード能力関係のネタ枠と侮っていないか。

交換化カードを複数手札に貯めることで、発見を連打することが可能。外れても、発見で別の交換化カードを選ぶことで、発見は連鎖できる。特定のカードに大きく依存したコンボデッキなら、使われる可能性は十分にある。

デッキ内から何度も発見できるカードは、このカードが唯一無二なのだ。

オンリーワンは強い。

かもしれない。

 

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☆★★★★ 雑魚

 

事前評価とは。

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☆☆☆☆☆ 最強

2ドローは確定で相手のターンで除去されなければさらに3ドロー、とすごい勢いでドローしまくるやべえやつ。2ドローだけで十分強い。

手札消費の激しいあらゆるテンポデッキに採用したい。

生き残った場合あまりにもドローが速すぎるので、できれば大量の手札を有効活用できる手段がほしい。「調整」の大量バフと「メタルの神ETC」のコンボダメージがあり、ドローの価値が高い急襲ウォリアーのようなデッキにはピッタリだ。

 

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☆★★★★ 雑魚

ミニオンになった「狂気のデッキ」

とはいえ最近のミニオンは雄叫びなどの能力もちで単純なスタッツは低いものが多く、このカードを採用できるデッキは相当限られてくるだろう。1コストを大量に入れなければいけないクエスパラディンが彼女の巣になるかも。

 

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☆★★★★ 雑魚

877、急襲挑発聖なる盾3ドロー最強だああああああああああ

私もそう思ってました。

 

残念ながら、パラディン以外で聖なる盾もちでまともに使われているカードは「テイラン・フォードリング」だけでした。「テイラン」から「ヴァリアン」を引くと聖なる盾を持っていないのはあまりにも無力。
パラディンはドローが欲しいクラスなので、ミッドレンジパラディンで使う場合は最強でいいです。